感覚よりも数字だけど、その数字どうやって測るか?
やわらか思考塾 塾長のたなかずです。今回は感覚的なことよりも数字だけども、その数字をどうやって得るのか?ということについて考えていきます。
スタッフがいない方がお客さんが多い!?
先日、観光協会さんへお仕事で行ったときのこと。観光案内所にスタッフの人がいる場合といない場合で、実は案内所の中に入ってくる人の数がスタッフがいない方が多く入ってきているんじゃないかと思うっていうことでした。観光案内所にはいろんな観光に関するリーフレットが置いてあり、ポスターの掲示もあったりして、その近辺の観光情報を得ることができます。
観光案内所に入ってくる旅行者が増えることで近隣の観光情報を得てもらう機会も増えるわけで、なるべくなら観光案内所に旅行者が入ってきた方がいいというのはなんとなくわかります。
来たお客さんの数ってどうやって数えるか?
ここで問題となったのが、スタッフがいるときは旅行者の方のカウントをすることは簡単にできるけども、スタッフが無人の場合には旅行者をどうやってカウントするか?ということです。スタッフがいる場合といない場合で旅行者が観光案内所に入って来てくれる人数が違うのか?という比較を行いたいわけです。スタッフがいない場合どうやって旅行者の数をカウントするのかをみんなで考えました。
自分が思ったのは旅行者のふりをしてしてスタッフが中にいればいいのかなと思ったのですが、それだとスタッフを呼んだときに他の旅行者だと思った人が出てくるのもちょっとおかしいですよね。なのでこの方法ではちょっと問題があるなってことになりました。
カウントする機器もあるけれど
実は来客人数をある程度自動で計測してくれる機器もあるのですが、そういったものを使おうと思うと購入しないといけないわけです。観光案内所に入ってきた旅行者の人数をカウントするだけなので、そのためにコストをかけるというわけにはいきません。
もちろん、旅行者のカウントのためだけに人を配置するのも人件費で考えるとコストがかかってしまいます。お金をかければできるわけですが、そのための予算もあるわけではないので少し現実的ではないなということになりました。
人数を直接カウントしなくても代わりになる方法
センサーや人が数えなくてもいい方法って無いものか?と考えていると、観光案内所の実際に案内をされている方がこんなことを思いつきました。
「旅行者の方は入ってきたらリーフレットを持っていく人がいるので、そのリーフレットを朝に10枚だったら10枚全部そろえておいて、いないときにはリーフレットを何部持って行ってくれたか、人がいるときには何部持って行ってくれたかというのを数えたらいけそう!」
ってことでした。そうです、人数を数えるということに頭が集中してしまったんですが、人数を数える以外のことで同じような数字を数えられることがあるのです。これだと人がいる日といない日でオープン前に枚数をそろえておいて、終業時に何枚減ったかを数えることで差がわかるわけです。
正確な数字よりも傾向を知る
リーフレットを持って行った部数って正確な人数じゃないって思う方もおられるかとは思います。ここで大切なのは観光案内所に案内するスタッフがいる場合といない場合で、観光案内所に入ってくる旅行者の数が変わるのかを把握したいわけです。なので正確な数字というよりも、両者の違いがどんな感じになるのかという傾向を知ることが大切です。なのでこのリーフレットを持って行った数でも違いがあれば良いわけです。
直接測れなくても測る方法はある
旅行者数を測るということで考えましたが、直接測るということをしなくても傾向を知るということであれば、他の数値を計測できるものがないかということを考えることで、その目的ということは達成できます。少しだけ頭をやわかくすることで目的を達成することができるので、みなさんもどうしようと思ったときには少し視野を広げてみてください。
著者 田辺一雄
やわらか思考塾の塾長です。行動経済学とラテラルシンキングを使ってビジネスなどのアイデアを生み出すことのお手伝いをしています。