やわらか思考的に考える!続ける力を身につける方法

「継続は力なり」という言葉を耳にしたことがあると思います。新しいことを始めたり、目標を達成するためには継続が不可欠です。しかし実際には、「これを続けたい!」と思っても、三日坊主で終わってしまうことが多いものです。継続は簡単そうに見えて、実は意外と難しいのです。

たとえば、こんな経験はありませんか?

  • 初心者向けのランニングプランを立てたけれど、1週間で断念。
  • ダイエットを始めたものの、次第に食事制限がストレスになり挫折。
  • 毎日少しずつ読書をするつもりが、気づけば本棚にほこりが積もっている。

 これらの失敗の背景には、継続のハードルが高すぎたり、無理をしすぎたりすることがあります。そして、多くの場合、継続を難しくしているのは「やらなければならない」という思い込みや固定観念なのです。

 この記事では、柔軟な発想を使った「やわらか思考的な継続の方法」をご紹介します。筆者である私自身の経験を交え、いかにして筋トレを3ヶ月間続ける習慣を身につけたか、そのプロセスを具体的にお伝えします。

 やわらか思考的なアプローチとは、完璧を目指すのではなく、無理のない仕組みを作ることです。ジムに行くだけでもOK、汗をかかなくてもいいというように、継続のハードルを徹底的に下げることで、「続けられる仕組み」を作ります。

 「続ける力」を身につけたいと思っているあなたも、この方法を参考にすれば、新しい習慣を無理なく始められるはずです。それでは、一緒に考えてみましょう!

継続が難しい理由

 継続の重要性は誰もが理解していますが、実際に続けることの難しさを実感している方も多いでしょう。それはなぜでしょうか?継続が難しい理由には、以下の3つのポイントがあります。


1. 継続に必要なエネルギー

 新しい習慣を始めるには、心身ともにエネルギーが必要です。特に最初の数日間は、意識的に行動を変えなければならず、それだけで疲れを感じることもあります。たとえば、ジムに通い始めた最初の週に「仕事終わりに運動をする」というスケジュールを加えるだけで、普段以上に疲れを感じ、「今日はやめておこう」と挫折してしまうこともあります。

 人間は基本的に「エネルギーを温存する」性質を持っています。そのため、慣れない行動を続けることには大きな心理的負担がかかります。これが、継続の第一の壁となるのです。


2. 思い込みが妨げになる

 継続のもう一つの難しさは、「こうしなければならない」という思い込みが自分を縛ることです。たとえば:

  • 筋トレをするなら汗をかくまでやらなければならない
  • 毎日やらないと意味がない
  • 短期間で成果が出ないと失敗だ

 こうした思い込みが継続を困難にします。完璧を求めるあまり、少しでも計画通りにいかないと、「これでは意味がない」と感じてしまうのです。結果として、習慣を続けることそのものよりも、「自分の思い込み通りにできているか」を気にするようになり、挫折につながります。

 筆者である私田辺は、筋トレにおいて「汗をかかないと運動した気にならない」という思い込みを持っていました。この固定観念を壊したことで、継続のハードルがぐっと下がり、続けられるようになったのです。


3. 挫折感の影響

 「今日は忙しくてジムに行けなかった」「せっかく始めた読書計画を忘れてしまった」といった失敗があると、どうしても「もうダメだ」という挫折感を抱きやすくなります。この挫折感が続ける意欲を奪い、最終的には習慣そのものをやめてしまう原因となります。

 また、SNSなどで他人の成功例や完璧なルーティンを目にすると、「自分には無理だ」と自己否定の気持ちが湧いてしまうこともあります。これも継続を妨げる大きな要因です。


継続が難しい理由を超えるために

 継続が難しいのは、エネルギーの負担、思い込み、挫折感が複雑に絡み合っているからです。しかし、これらの壁を乗り越える方法はあります。それが、やわらか思考的なアプローチです。この方法では、完璧を求めず、継続のハードルを徹底的に下げることで、無理なく続ける仕組みを作ります。

 次は、この「やわらか思考的アプローチ」を活用した具体的な継続の方法をご紹介します!

続けるためのやわらか思考的アプローチ

 継続の鍵は、最初から完璧を目指さず、ハードルを下げることです。高い目標を掲げて始めても、最初の段階でつまずいてしまうことが多いものです。やわらか思考的アプローチでは、習慣を作るための仕組みを柔軟に設計し、「続けやすさ」を最優先に考えます。以下は、私が実践した具体的な方法です。


継続のハードルを下げる

 新しい習慣を始めるとき、私たちはつい「これぐらいはやらなければ」と考えがちです。しかし、この「やらなければならない」という考えこそが、続けることを難しくしているのです。そこで、私が取り入れたのは以下のルールです。

  • 汗をかかない程度の筋トレのみ
    ジムに行くと、つい「しっかり汗をかく運動をしないと意味がない」と思いがちです。しかし、私はこれを完全に排除しました。汗をかくほどの運動をしないことで、シャワーや着替えの手間を省けます。これにより、「準備が面倒」という理由で挫折する可能性をなくしました。
  • 2種目だけ行う
    ジムに行ったら、多くのマシンを使って全身を鍛えたくなるかもしれません。しかし、私は「2種目だけ」と決めました。例えば、腕立て伏せや軽いベンチプレスなど、限られた種目だけを行うことで、負担を大幅に軽減しました。
  • 混んでいたら帰る
    ジムに行ったものの、混雑していて使いたいマシンが空いていなければ、無理せず帰ることにしました。これにより、「無理をしてでもやらなければならない」というプレッシャーを感じずに済みます。
  • 行くことを目的にする
    最初の数週間は、「運動をしなければ意味がない」という考えを捨て、とにかくジムに行くこと自体を目的としました。行くだけなら負担が少なく、行動を習慣化する第一歩として非常に効果的でした。

習慣化の21日ルール

 新しい行動を習慣化するまでには、ある程度の時間が必要です。心理学では、「行動が習慣化するまでに約21日間かかる」と言われています。この21日間を「準備期間」と捉え、結果にこだわらず行動を重視しました。

  • 21日間は「行くだけ」でOK
    最初の21日間は、「筋トレの質」や「成果」を考えないことをルール化しました。どんなに短時間でも、運動をしなくても、ジムに行くことそのものを褒めるようにしました。
  • マインドセットを変える
    「やらなければいけない」ではなく、「とりあえず行ってみよう」と考えることで、ジムに行くことへの心理的なハードルが下がりました。21日間でこの行動を繰り返すうちに、「行くことが当たり前」と感じるようになったのです。

思い込みを壊す

 継続を妨げる最大の要因は、私たちの中にある「こうしなければならない」という固定観念です。筋トレに関しても、次のような思い込みを壊すことで、続けることが楽になりました。

  • 「汗をかかないと意味がない」という固定観念を捨てる
    筋トレ=ハードな運動、汗をかいて疲れるもの、といったイメージをやめました。実際には軽い運動でも十分効果があり、特に最初の段階では「やること」そのものが重要です。
  • 「毎日やらないといけない」という考えを手放す
    筋トレを続けるには、柔軟なルールを作ることが重要です。朝に出勤がない日は行かない、ジムが混んでいるときはやらない、というルールを設定することで、必要以上の負担を減らしました。
  • 「有酸素運動も必要」という思い込みを捨てる
    最初の段階では有酸素運動を一切行いませんでした。筋トレと有酸素運動をセットで考えると、負担が増してしまうためです。

やわらか思考で見つけた「続けられる仕組み」

 継続にはハードルを下げる工夫が必要不可欠です。思い込みをなくし、ルールを柔軟に設定することで、習慣化の壁を乗り越えることができました。次に紹介するのは、具体的な工夫や継続を支える仕組みです。あなたの生活にも取り入れられる簡単な方法をご紹介します!

継続を支える具体的な工夫

 習慣を長続きさせるためには、実践しやすい仕組みを作ることが大切です。「継続が難しい理由」を理解した上で、続けるための工夫を取り入れることで、継続力を大きく高めることができます。ここでは、私自身が試して効果があった具体的な工夫をご紹介します。


朝に行動を組み込む

 継続を阻む大きな要因のひとつに、「タイミング」があります。夕方や夜にジムに行く予定を立てていた頃は、仕事の疲れや急な予定変更で行けないことが頻繁にありました。そこで、ジムに行く時間を朝に変更しました。

  • ジムに行く時間を朝に変更
     朝の出勤前にジムに行くことで、確実に行動を実行できるようになりました。朝は疲れが少なく、予定の変更もほとんどありません。そのため、夕方よりも「できる確率」が格段に上がります。特に、出勤前のジム通いはそのまま会社に向かう流れになるので、心理的な負担も軽減されました。
  • 道の分岐点ルール
     もう一つのポイントは、「ジムと会社への分岐点で必ずジムを選ぶ」というシンプルなルールを作ったことです。このルールにより、「行こうかどうか迷う」という余計な意思決定を排除できました。「分岐点では迷わずジム」という自動化されたルーチンが、習慣化を支えました。

SNSを活用する

 習慣を続けるためには、行動を記録し、その成果を共有することも大きな効果があります。私は、ジムに行ったら必ずX(旧Twitter)に投稿する仕組みを取り入れました。

  • ジムに行ったら必ずXに投稿
     ジムに行ったという行動を記録することで、「やった感」を味わえます。さらに、自分が行動している様子をSNSで共有することで、フォロワーからの反応が励みになり、次も頑張ろうという気持ちが生まれました。SNSへの投稿が一種の「自己承認欲求」を満たし、継続のモチベーションを高めてくれるのです。
  • プレッシャーとしての効果
     SNSでの投稿は、フォロワーに対して「今日もジムに行きました」という報告にもなります。この行動が「ジムに行かない日があると自分で気まずく感じる」という軽いプレッシャーになり、結果として継続を後押ししてくれました。

休むこともルール化する

 習慣化を目指す際に多くの人が陥るのが、「やらなければならない」というプレッシャーです。これを解消するために、私は「休む日もルール化」するという工夫を取り入れました。

  • 柔軟なルール設定
     「朝の出勤がない日は行かない」「ジムが混んでいる場合は無理をしない」というルールを明確に決めました。このような柔軟なルールを設けることで、継続のプレッシャーが軽減されます。「休むことがルール内で許されている」という安心感が、長期的な継続を可能にしてくれるのです。
  • 継続に必要な余白を作る
     人間は、休む余裕があるからこそ続けられるものです。無理に毎日行うと、疲労や挫折感で続ける意欲が失われます。むしろ「今日は休む」と決めることで、次の日からまた気持ちを切り替えて取り組むことができました。

やわらか思考が生み出す継続の工夫

 これらの具体的な工夫は、どれも「続けることのハードルを下げる」ことを目的としています。継続に必要なのは、完璧さではなく、無理のない仕組みです。朝に行動を組み込む工夫、SNSを活用する仕組み、そして柔軟なルール設定――これらを取り入れることで、行動が習慣化され、続ける力を自然に身につけることができます。

 次は、このアプローチを実践した結果と、そこから得られた気づきについてお話しします!

結果と気づき


3ヶ月続けてみて分かったこと

 私が3ヶ月間このルールを実践した結果、筋トレが完全に日常生活の一部になりました。朝起きて出勤前にジムに行くことが、歯を磨いたり朝食をとったりするのと同じくらい「当たり前」のことになったのです。

 最初の21日間はとにかくジムに行くことだけを目標にしていました。この期間は「筋トレをしなければならない」「結果を出さなければならない」というプレッシャーを感じることなく、ただ行くだけで良いと割り切っていました。そのおかげで、ジムに行くこと自体が習慣化され、次第に「今日は行きたくないな」と思うことがなくなりました。

 また、ハードルを下げたルールが功を奏しました。たとえば、ジムに行ったものの混んでいたら帰る、汗をかかない程度の筋トレしかしない、といったルールのおかげで「ジムに行くのが負担」という感覚が一切なかったのです。この軽さが、続けられる最大のポイントだったと思います。


やわらか思考が鍵になる理由

 この体験を通じて気づいたのは、「やわらか思考的なアプローチ」が継続の鍵だということです。従来の「やるからには全力でやらないと意味がない」という思い込みを壊し、柔軟なルールを作ることで、以下のような効果が得られました:

  1. 継続のハードルを下げるとストレスが減る
     汗をかかなくてもいい、有酸素運動をしなくてもいいといったルールが、心理的な負担を大幅に軽減しました。続けること自体が気楽になり、自然に取り組めるようになりました。
  2. 行動が自動化される
     ジムに行くことが習慣化されると、意思決定が不要になります。もはや「今日は行こうかどうしようか」と悩むこともなく、自然と行動に移せるようになりました。
  3. 思い込みを壊すと新しい視点が得られる
     筋トレといえば「全身を鍛えるもの」「汗をかいて結果を出すもの」という固定観念を取り払ったことで、「続けることそのものに意味がある」という新しい考え方を受け入れることができました。

 さらに、継続そのものが自分への自信につながりました。小さな成功体験の積み重ねが「自分にもできる」という自己効力感を高めてくれました。これが他の行動や挑戦にも良い影響を与え、結果的にライフスタイル全体がポジティブに変化しました。


継続をやわらか思考でデザインする

 今回の筋トレの経験を通して学んだのは、継続には柔軟な発想が必要不可欠だということです。「こうしなければならない」という固定観念を壊し、自分にとって負担が少なく、楽しく取り組める仕組みを作ることが、何よりも重要だと感じました。

 ジムに通い続けることで得た習慣化のコツは、他の分野にも応用できます。仕事のスキルアップや勉強、健康的な生活習慣を作る際にも、このやわらか思考的アプローチは非常に役立つでしょう。

結論: 習慣化の鍵はやわらか思考にあり


 継続することは一見シンプルに思えるものの、実際には数多くの障壁があります。しかし、「やわらか思考的アプローチ」を取り入れることで、継続のハードルを大幅に下げ、習慣化への道を切り開くことができます。

 重要なのは、完璧を求めすぎないことです。「やらなければならない」という思い込みをなくし、自分にとって無理のないルールを作ることで、負担を感じずに続けられる仕組みをデザインできます。ジムに行くだけでOK、汗をかかない程度で良い、といった柔軟な発想が、継続を可能にする鍵でした。

 また、行動を習慣化する最初の21日間は、結果よりも行動そのものを重視することが大切です。続けることにフォーカスすることで、「続けることが当たり前」という感覚が身につき、やがてそれがライフスタイルの一部となります。


みなさんへのメッセージ

 この記事を通じて、継続することの難しさと、それを乗り越えるための具体的な方法をお伝えしました。もしあなたが「これを続けたい」と思う目標があるなら、まずは一つだけ「ハードルを下げる工夫」を試してみてください。例えば、「毎日10分だけ取り組む」「成果を考えずにまず行動してみる」など、小さな一歩から始めるのがおすすめです。

 続けることが習慣となれば、それは間違いなくあなたの未来を変える力を持っています。今日から始めてみませんか?


やわらか思考ジムで一緒に習慣化をデザインしませんか?

 もし、あなたが「もっと柔軟に発想し、続けられる力を身につけたい」と思っているなら、ぜひやわらか思考ジムをチェックしてみてください。ここでは、日常生活や仕事に活かせる思考法を学びながら、自分に合った柔軟なルール作りやアイデアの発想法を実践的に学べます。

 「続ける力」を無理なく身につけるサポートが充実しているので、この記事を読んで気づいたヒントをさらに深めていけます。一緒にやわらか思考を取り入れた新しい習慣づくりを始めましょう!